
ようやく意匠!!
次、弁理士試験 短答 過去問 令和7年度【意匠】1です。
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弁理士試験 短答 過去問 令和7年度【意匠】1
【意匠】1
意匠登録出願について、次のうち、正しいものは、いくつあるか。
ただし、各設問で言及した条件のみに基づいて判断し、他の条件は考慮しないものとする。
(イ) 意匠登録出願は、経済産業省令で定めるところにより、物品の区分に基づいて、意匠ごとにしなければならない。
(ロ) 出願人は、意匠登録出願Aについて、2以上の意匠を包含するとして拒絶理由通知を受けたので、その一部について意匠法第10条の2に規定する新たな意匠登録出願Bをした。この場合、出願Aと同時に同法第14条第2項に規定する書面を提出していれば、当該書面は出願Bと同時に提出したものとみなされる。
(ハ) 黒色の物品の上に模様が立体的に表現されている意匠について意匠登録出願をするときは、願書に彩色を省略する旨を記載すれば、当該願書に添付した図面において、当該模様のみを黒で表現し、地の黒色を省略することができる。
(ニ) 物品の意匠の出願人は、当該物品の用途を願書に記載しなければならない。
(ホ) 画像の意匠登録出願の願書に添付した図面によっては、その意匠の属する分野における通常の知識を有する者が、その意匠に係る画像の大きさを理解することができないため、その意匠を認識することができないときは、その意匠に係る画像の大きさを願書に記載しなければならない。
1 1つ
2 2つ
3 3つ
4 4つ
5 なし
枝イ
(イ) 意匠登録出願は、経済産業省令で定めるところにより、物品の区分に基づいて、意匠ごとにしなければならない。

意匠って、昔「物品の区分ごと」だったよね?
でも、改正されたんだったっけ?

そうなんです。
昔は「物品の区分ごと」だったんですけど、現在は、画像・建築物・内装の意匠なども保護対象になっているので「物品の区分に基づいて」とは言わなくなったのです。

改正されたんだよね?

はい、改正されました。
現在の7条は、以下の通りです。
(一意匠一出願)
第7条 意匠登録出願は、経済産業省令で定めるところにより、意匠ごとにしなければならない。

「物品の区分に基づいて」は削除されたんでしたね。
なので、答え×となります。
枝ロ
(ロ) 出願人は、意匠登録出願Aについて、2以上の意匠を包含するとして拒絶理由通知を受けたので、その一部について意匠法第10条の2に規定する新たな意匠登録出願Bをした。この場合、出願Aと同時に同法第14条第2項に規定する書面を提出していれば、当該書面は出願Bと同時に提出したものとみなされる。

分割出願したときに引き継げる書類は何?ってことだよね。
第14条第2項に規定する書面・・・秘密意匠だよね??

はい。
そうです!

特許みたいに、新規性喪失の例外の証明書や優先権主張の書面・書類は引き継げそうだけど・・・
秘密意匠はどうなんだろう??

条文で確認してみましょう!
(意匠登録出願の分割)
第10条の2 意匠登録出願人は、意匠登録出願が審査、審判又は再審に係属している場合に限り、二以上の意匠を包含する意匠登録出願の一部を一又は二以上の新たな意匠登録出願とすることができる。
2 前項の規定による意匠登録出願の分割があつたときは、新たな意匠登録出願は、もとの意匠登録出願の時にしたものとみなす。ただし、第4条第3項並びに第15条第1項において準用する特許法第43条第1項及び第2項(これらの規定を第15条第1項において準用する同法第43条の2第2項(第15条第1項において準用する同法第43条の3第3項において準用する場合を含む。)及び第43条の3第3項において準用する場合を含む。)の規定の適用については、この限りでない。
3 第1項に規定する新たな意匠登録出願をする場合には、もとの意匠登録出願について提出された書面又は書類であつて、新たな意匠登録出願について第4条第3項又は第15条第1項において準用する特許法第43条第1項及び第2項(これらの規定を第15条第1項において準用する同法第43条の2第2項(第15条第1項において準用する同法第43条の3第3項において準用する場合を含む。)及び第43条の3第3項において準用する場合を含む。)の規定により提出しなければならないものは、当該新たな意匠登録出願と同時に特許庁長官に提出されたものとみなす。
(秘密意匠)
第14条 意匠登録出願人は、意匠権の設定の登録の日から3年以内の期間を指定して、その期間その意匠を秘密にすることを請求することができる。
2 前項の規定による請求をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した書面を意匠登録出願と同時に、又は第42条第1項の規定による第1年分の登録料の納付と同時に特許庁長官に提出しなければならない。
一 意匠登録出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
二 秘密にすることを請求する期間

意匠法10条の2第3項では、新規性喪失の例外・優先権関係の書類は、分割Bでももう一度出し直さなくても、Bと同時に提出した扱いにしてあげると記載がありますが・・・
秘密意匠の書面は、この3項に入っていませんね。
ですので、答え×となります
枝ハ
(ハ) 黒色の物品の上に模様が立体的に表現されている意匠について意匠登録出願をするときは、願書に彩色を省略する旨を記載すれば、当該願書に添付した図面において、当該模様のみを黒で表現し、地の黒色を省略することができる。

黒地を全部黒く描くと模様が見えなくなる場合、「黒色省略」と書いて、地の黒を省略し、模様を黒で表してよい・・・だったよね??

はい
その通りです。
条文を確認してみましょう!
(意匠登録出願)
第6条
5 第1項又は第2項の規定により提出する図面、写真又はひな形にその意匠の色彩を付するときは、白色又は黒色のうち一色については、彩色を省略することができる。
6 前項の規定により彩色を省略するときは、その旨を願書に記載しなければならない。

地の黒色まで黒く塗ってしまうと、黒一色になってしまい、立体的な模様が図面上で分かりにくくなることがあります。そこで、願書に「黒色の彩色を省略する」旨を記載すれば、地の黒色は省略し、立体的な模様だけを黒線・黒塗り等で表すことができる、という扱いになります。
なので、答え○です。
枝ニ
(ニ) 物品の意匠の出願人は、当該物品の用途を願書に記載しなければならない。

用途も記載だったような気が・・・

実は・・・「物品」の用途ではないのです。
条文を確認してみましょう!
(意匠登録出願)
第6条 意匠登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した願書に意匠登録を受けようとする意匠を記載した図面を添付して特許庁長官に提出しなければならない。
一 意匠登録出願人の氏名又は名称及び住所又は居所
二 意匠の創作をした者の氏名及び住所又は居所
三 意匠に係る物品又は意匠に係る建築物若しくは画像の用途

6条1項3号に「意匠に係る物品又は意匠に係る建築物若しくは画像の用途」と書いているよ?
やっぱり用途もいるのでは??

6条1項3号は
意匠に係る物品
又は
意匠に係る建築物若しくは画像の用途
という読み方です。

そう読むんだ!!

物品については「物品」、建築物・画像については「用途」という整理なのです。
ですので、「物品の用途を願書に記載」が×となります。
枝ホ
(ホ) 画像の意匠登録出願の願書に添付した図面によっては、その意匠の属する分野における通常の知識を有する者が、その意匠に係る画像の大きさを理解することができないため、その意匠を認識することができないときは、その意匠に係る画像の大きさを願書に記載しなければならない。

大きさが分からない時だよね??
たしかそんな条文あったような気がする・・・

早速条文を確認してみましょう!
(意匠登録出願)
第6条
3 第1項第3号の意匠に係る物品若しくは意匠に係る建築物の用途の記載又は願書に添付した図面、写真若しくはひな形によつてはその意匠の属する分野における通常の知識を有する者がその意匠に係る物品又は建築物の材質又は大きさを理解することができないためその意匠を認識することができないときは、その意匠に係る物品又は建築物の材質又は大きさを願書に記載しなければならない。

たしかに「大きさ」に関する条文があるのですが、
ポイントは、第6条3項が「大きさ」の記載を求めている対象に、画像が入っていないことです。

え?そうなの?

第6条3項は、
その意匠に係る物品又は建築物の材質又は大きさを理解することができないときは、
その意匠に係る物品又は建築物の材質又は大きさを願書に記載しなければならない。
となっているだけです。

ほんとだ!

つまり、対象は、
- 物品
- 建築物
だけです。
画像は入っていませんので、答え×となります
まとめ
- 枝イ ×
- 枝ロ ×
- 枝ハ ○
- 枝ニ ×
- 枝ホ ×
- 答え 正しいもの1つで「1」

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