
次、弁理士試験 短答 過去問 令和7年度【特許/実案】18です
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弁理士試験 短答 過去問 令和7年度【特許/実案】18
【特許・実用新案】18
特許法及び実用新案法に規定する訴訟に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
1 特許異議の申立てについての審理に参加を申請してその申請を拒否された者は、当該特許異議の申立てについての取消決定に対する訴えを提起することができない。
2 実用新案登録無効審判の審決に対する訴えに係る事件については、5人の裁判官の合議体で審理及び裁判をすることはできない。
3 特許無効審判の請求が成り立たない旨の審決の取消訴訟において、裁判所が当該特許は無効とすべきであるとの結論に至った場合には、当該特許を無効にすべきことを特許庁に命ずる判決をすることができる。
4 特許無効審判における特許を無効とする審決に対する訴えにおいては、特許庁長官を被告としなければならない。
5 特許無効審判の審決に対する訴えが提起され、その訴えが、請求項ごとに請求された特許無効審判の審決に対するものであるときは、裁判所は、訴えの提起があった旨を特許庁長官に遅滞なく通知するのみならず、当該訴えに係る請求項を特定するために必要な書類である訴状の写し等を特許庁長官に送付しなければならない。
1
1 特許異議の申立てについての審理に参加を申請してその申請を拒否された者は、当該特許異議の申立てについての取消決定に対する訴えを提起することができない。

確か参加拒否された者は、訴え提起○だったよね?
答え×では?

はい、その通りです。
答え×です。
条文で確認してみましょう!
(審決等に対する訴え)
第178条 取消決定又は審決に対する訴え及び特許異議申立書、審判若しくは再審の請求書又は第120条の5第2項若しくは第134条の2第1項の訂正の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
2 前項の訴えは、当事者、参加人又は当該特許異議の申立てについての審理、審判若しくは再審に参加を申請してその申請を拒否された者に限り、提起することができる。

特許異議の申立てについての審理・・・に参加を申請してその申請を拒否された者と記載がありますよね?
ですので、設問の最後は「・・・訴えを提起することができる」はずですので、答え×となります
2
2 実用新案登録無効審判の審決に対する訴えに係る事件については、5人の裁判官の合議体で審理及び裁判をすることはできない。

たしか特許法準用してたよね??

はい、条文で確認してみましょう。
(審決等に対する訴え)
第47条 審決に対する訴え及び審判又は再審の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
2 特許法第178条第2項から第6項まで(出訴期間等)及び第179条から第182条の2まで(被告適格、出訴の通知等、審決取消訴訟における特許庁長官の意見、審決又は決定の取消し、裁判の正本等の送付及び合議体の構成)の規定は、前項の訴えに準用する。

実用新案法47条2項で、審決等に対する訴えの準用が並んでおりまして、
その中の、特許法182条の2が該当条文です。
(合議体の構成)
第182条の2 第178条第1項の訴えに係る事件については、5人の裁判官の合議体で審理及び裁判をする旨の決定をその合議体ですることができる。

5人の裁判官の合議体できると書いているので(特許法182条の2)、設問の「できない」は×となります。
3
3 特許無効審判の請求が成り立たない旨の審決の取消訴訟において、裁判所が当該特許は無効とすべきであるとの結論に至った場合には、当該特許を無効にすべきことを特許庁に命ずる判決をすることができる。

×だよね?
裁判所が無効を命ずるとかできないよね??

はい。
×です。
条文で確認してみましょう!
(審決又は決定の取消し)
第181条 裁判所は、第178条第1項の訴えの提起があつた場合において、当該請求を理由があると認めるときは、当該審決又は決定を取り消さなければならない。
2 審判官は、前項の規定による審決又は決定の取消しの判決が確定したときは、更に審理を行い、審決又は決定をしなければならない。この場合において、審決又は決定の取消しの判決が、第120条の5第2項又は第134条の2第1項の訂正の請求がされた一群の請求項のうち一部の請求項について確定したときは、審判官は、審理を行うに際し、当該一群の請求項のうちその他の請求項についての審決又は決定を取り消さなければならない。

特許法181条1項が定めているのは、裁判所が「当該審決又は決定を取り消さなければならない」ということまでです。

だよね?
「特許を無効にせよ」と特許庁に命ずる判決はできないよね?

はい。
裁判所は、無効とすべき結論に至ったとしても、できるのは無効審決を自らすることではなく、成り立たない旨の審決を取り消すことにとどまるといことです!

その後はどうなるの?

審決取消判決が確定した後は、同条2項により、審判官がさらに審理を行い、改めて審決をすることになります。
4
4 特許無効審判における特許を無効とする審決に対する訴えにおいては、特許庁長官を被告としなければならない。

査定系だけだったよね、特許庁長官が被告になるの?

はい。
条文で確認してみましょう!
(被告適格)
第179条 前条第1項の訴えにおいては、特許庁長官を被告としなければならない。ただし、特許無効審判若しくは延長登録無効審判又はこれらの審判の確定審決に対する第171条第1項の再審の審決に対するものにあつては、その審判又は再審の請求人又は被請求人を被告としなければならない。

特許法179条本文は、原則として「特許庁長官を被告」としていますが、ただし書で例外があります。
特許無効審判または延長登録無効審判の審決に対する訴えでは、特許庁長官ではなく、その審判の請求人又は被請求人を被告としなければならないとされています。

じゃあ答え×だね?

はい。
答え×です。
5
5 特許無効審判の審決に対する訴えが提起され、その訴えが、請求項ごとに請求された特許無効審判の審決に対するものであるときは、裁判所は、訴えの提起があった旨を特許庁長官に遅滞なく通知するのみならず、当該訴えに係る請求項を特定するために必要な書類である訴状の写し等を特許庁長官に送付しなければならない。

どうだったっけ?

これは○っぽいですね・・・
条文を確認してみましょう
(出訴の通知等)
第180条 裁判所は、前条ただし書に規定する訴えの提起があつたときは、遅滞なく、その旨を特許庁長官に通知しなければならない。
2 裁判所は、前項の場合において、訴えが請求項ごとに請求された特許無効審判又はその審判の確定審決に対する再審の審決に対するものであるときは、当該訴えに係る請求項を特定するために必要な書類を特許庁長官に送付しなければならない。

特許法180条1項では、179条ただし書に規定する訴え、つまり特許無効審判の審決に対する訴え等が提起されたとき、裁判所は特許庁長官に遅滞なくその旨を通知しなければならないとされています。

請求項ごとってのは?

180条2項では、その訴えが請求項ごとに請求された特許無効審判の審決に対するものであるときは、裁判所は、単に通知するだけでなく、当該訴えに係る請求項を特定するために必要な書類を特許庁長官に送付しなければならないとされています。

必要な書類が訴状の写し?

はい。
訴状の写しは、特許庁が請求項ごとの係争範囲と確定範囲を見分けるために必要だからです。
条文通りであり、答え○となります。
まとめ
- 1 答え×
- 2 答え×
- 3 答え×
- 4 答え×
- 5 答え○
- こたえ 5

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